魔女の雫

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噛む男(韓国)

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噛む男

これは私が1年間、韓国に交換留学生としていたときに起こったことです。私の身に起きた唯一の超常現象の経験ですが、私は一生忘れることはないでしょう。

 

韓国で住むところを探すとき、私はシェアハウスや寮で他の人と暮らすのではなく、一人で住む部屋を探すことにし、大学のの近くに部屋借りて一人暮らしを始めました。

 

ある晩、私はバラエティー番組「ランニングマン」を見ながら眠ってしまいました。すると全身にチクチクする感じがして、深夜に突然目が覚めたのです。もうそろそろ秋になる時期で、それほど寒かったというわけではありませんでしたが、体全体が震え、鳥肌が立つような寒気を感じました。そのとき大きな息が聞こえたのです。

 

私は自分が夢を見ているのではないか、もしかして夢であるかもしれない、と思い、必死で意識を巡らせたのですが、夢を見ているわけではありませんでした。

 

横になったまま動けず、ただ天井を見ていると、天井のある所から息が来ているようなのですが、恐ろしくて目を開けることができません。そこで私は眠っているフリをしようと、少し大げさにゆっくりとした呼吸をしました。しかし、天井から聞こえる息がより大きく、より近くなり、生暖かさまで感じるのです。私は恐ろしく、眠ったふりを続けることができなくなり、ただ息を鋭く吸い込んで、凍ったように固まっていました。

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息は近づき、次に低く笑う男の声も聞こえてきました。息は笑いながら私の首の後ろに移動し、右腕に近づきます。私は自分の知っている祈りすべてを心の中で祈り始めました。すると右手の小指に息が近づき、いきなり私の小指を噛んだのです!驚いた私はベッドから出て、急いで部屋の電気をつけました。しかし、そこには何もありません。とてもじゃありませんが、ベッドの反対側にある箪笥を開けたり、ベッドの下をチェックしたりする余裕はありませんでした。

 

私は噛まれた小指を見てみましたが、特に何かおかしいところはありませんでした。他の指に比べて少しだけピンク色になってはいるようでしたが、かみ傷などはありません。しかし、再び小指が痛みが出始めたとき、私は歯を磨き、電話をつかみ、午前3時47分であることを確認してから、コートを着て、財布をとり、家を出て、24時間営業しているカラオケに行きました。何とか気が散らせようと、がむしゃらに自分の好きな曲を歌います。私はもう、あの部屋に居たくなかったのです。

 

このことを私は他の人に話しましたが、聞いた人は皆それを笑い飛ばして、私が夢見ていたに違いないと言います。しかし、私にとってはそうではないのです。