魔女の雫

世界の怖い話を紹介する怪談ブログです。 紹介しているお話は全て実話。眠れない長い夜にでもお楽しみください。またあなたの体験した怖い話を募集しています。投稿はwitch-shizuku@gmail.comまで。

戻ってきた霊(アメリカ・アイダホ)

Haunted House - Halloween

1988年、2人目の妻と私は、兄とその妻から購入した家に住んでいました。彼女の最初の夫はメインベッドルームで銃で自殺をはかり、そのため彼女はその家に住むのが耐えらなかったからです。兄とその妻はその家を貸していたのですが、州外に引っ越すため私がその家を購入することにしました。しばらく何事もなく、平穏でしたが、次第に私たちは妻の元夫の幽霊に悩まされることになったのです。

 

最初に、私の妻が、夜中に寝室に立っている男性の姿を見たと何度か言ってきました。それから、私たちの家のものが動き始めたのです。リビングルームに何かものを置いて数分間して、戻ってくると、それは違うテーブルに移動しているか、床に落ちていました。

 

またある夜、私たちがリビングルームでテレビを見ながら座っていたところ、突然、地下室のテレビが大音量で鳴りはじめました。私は階段を下りて地下に誰かいるのか見に行きましたが、家には私たちだけでした。

 

階下に降りてテレビを消し、地下をくまなく調べましたが誰もいなかったのです。さらに同じことが何度も起ったので、テレビを壁から外しました。しかし2階に戻ると、またテレビは大音量でなり始めるので、地下に戻りコンセントを抜いた後、テレビを部屋の真ん中に移動しました。

 

私の妻は、この幽霊が私たちに害を及ぼすことを大変恐れ、家を売って別の場所に引っ越したいと考えるようになりました。私は、牧師であった両親に家の悪魔払いを頼めば、霊を取り除くことができるかもしれないと彼女に言い、両親に電話をしました。何が起こっているのか、そして妻が引っ越しを望んでいることを説明し、悪魔祓いができるかどうかを尋ねました。両親は了承してくれたのです。

 

そしてその後、両親が家にやって来て、すべての部屋で祈り始め、各部屋を聖水でお清めを始めました。両親は家中の部屋から車庫まで全てを清めてくれました。それから6年間は家に住んでいますが、奇妙なことがおきることは無くなりました。

 

しかしその後突然、妻が、黒い悪魔が出てこちらを呼んでいるのを目にし始めたのです。彼女に自殺願望が出ていたので、私は彼女を病院につれていきました。そこで医師は、彼女が偏執的で躁鬱病で幻覚を見ているのだろうと言い、自殺予防の監視のために一晩入院させ、薬を服用させましした。その後家に戻ると、彼女の体調は日々良くなり、数ヶ月間後には、順調に回復したのでした。

 

それから、彼女は自分がもう元気になり、薬なんてもう必要ないのだと思ったようで、薬を飲むのをやめ、それを私にいわずにいました。そこから本当の問題が始まったのです。彼女はちょっとしたことでかっとなり、私に物を投げるようになりました。

 

私が地下に箱を取ってくるのが遅かったとか、そんな些細な理由で、彼女は私に腹を立てました。私が正面玄関を出て前庭に入る門に向かって歩いていると、彼女が私に投げつけた大きなマグカップが、耳をかすめ鉄の門柱で粉々になったこともありました。

 

その数日後、今度は台所で私に腹を立て、鉄製のフライパンを投げつけてきました。私はかがんでよけると、フライパンは石膏ボードに当たりました。私はできた穴を修理しました。またその2日後に地下室に行こうとしたとき、彼女は何か持ってきて欲しかったのでしょう、私を呼び止めてきました。

 

私はすでに地下室への階段を一歩降りていて、彼女がその私の背中蹴ったので、私は階段を落ち底の壁に激しくぶつかってしまいました。幸い大怪我にはなりませんでしたが、私は我慢の限界を超えたのでした。

 

私が彼女が薬物療法に戻るまで、家を出るというと、彼女は男の声で私に怒鳴り始めました。そのときです、私は彼女が霊に取り憑かれているのだと理解したのは。彼女は悪魔払いを拒否し続けたので、私たちは結局離婚しました。

 

彼女はそれから約1年後、新しくできた恋人を、運転中に運転席のドアから押し出して、殺そうとしたそうです。現在、彼女は一人暮らしをしていて、誰からの援助も拒否しているという話しです。私は、こんな形で自分たちの関係を終わらせたかったわけではありませんでしたが、どうすることもできませんでした。

 

彼女はまだあの家に住んでいます。私は、霊があの家に戻ってきて、彼女の中にまだいるのだろうと思っています。彼女とは連絡を取っていないので、実際のことは分かりませんが。