私の名前はロザーナです。第1話でお話した家で、その後何が起きたのかを話したいと思います。この家は所々リノベーションはされていますが、見た目同様とても古く、築100年程と聞いています。ここプエルトリコでは、多くの木造住宅が酷いシロアリの被害に合いますが、殆どがペンキでカバーされています。
ある日、私が夫と言い合いをした後、家を出て買い物に行きました。子供達は実の父と過ごしていたので、私の夫は一人で家に残りました。私は大分頭にきていたので、家の中でまた怪奇現象が起きて、夫を怖がらせる事を期待していました。でも実際に家に戻ると、そう思った事を後悔しました。
家に帰ると、夫からまた怪奇現象が起きた事を知りました。夫がダイニングに用意してあった朝食を食べていると、鍋が落ちた様な音がしたそうです。夫はキッチンに行って様子を見ましたが、特に何も落ちていませんでした。怖くなった彼は、目に見えない何かに「この物音を立てたのが誰であろうと、この家にいる意味はないんだから、どこかに行け！」と話しかけたそうです。
隣には男の人が住んでいるのですが、彼は変わった人で、時々夜中になると家に向かって罵倒しながら喧嘩をしているのが聞こえます。この奇妙な行動は私を笑わせましたが、同時に不気味でもありました。後に、隣人が何故この様な行動を取るのかが分かります。
家にいる何かに、夫を怖がらせて欲しいと思いながら、彼を一人残した事は、恐らく危険な行為だったと思います。しかし同時に、女の子の霊は私達の口論を嫌がっていただけだと思うので、夫の身は危険に晒されてはいなかったと思います。しかし一体誰が、それとも何が、私の夫の人格を変えてしまったのでしょう？私がいつも言う様に、一つの事はまた他の事を引き起こします。
私たちはショッピングに行こうとしていた時、夫とまた喧嘩になってしまいました。私は家に忘れ物をしたので取りに行こうと、ドアを開けた時、右側の視界の隅に女の人の姿を捉えました。その人は私の近くで怒鳴っているのですが、声は何故か遠くから聞こえている様でした。「男なんてバカばっかり！必要ないわよ！」とスペイン語で怒っています。私は忘れた物を取ると、直ぐに外に出ました。
その女性が誰かは分かりませんでしたが、恐らくこの霊が私の主人の居心地を悪くしているのではないかと思います。私の主人はこの家を本当に嫌っていました。私は夫に、女の子の霊は口論を嫌がっているし、女の人の霊は挑発的なので、十分気を付けるようにと警告しました。
ある夜、女の子の霊が私の腕をゆすっていたので目が覚めました。私は子供が心配になったので、子供部屋の様子を見にいきました。娘はぐっすり眠っていたので、私は寝室に戻りまた眠りに落ちました。するとまた、女の子の霊が私を起しました。特に変わった事はありません。私はその女の子の霊に辞める様にと言いました。
言われた通りに彼女は辞めたと思うと、また直ぐに同じ事を繰り返します。私は他の誰かに構って貰う様に言いました。すると、彼女は隣の家に行ったのです！夜中の1:30でした。隣人は家のドアを何度も閉めようとしていましたが、閉める事ができずに、わめき散らしていました。
他の夜、喉が渇いたので夜中にキッチンへ行きました。部屋に戻ろうとすると、何かが私を壁に向かって押している様な感覚がしました。私は暗闇の中、寝室まで走りました！部屋に駆け込むと同時に電気をつけ、廊下を覗いてみましたが、幸い何も見えませんでした。
私はターゲットにされた様な気がして、怖くなりました。「一体この家に何が憑いているのかを知りたい。」と夫に言っていた次の日の事です。家の外を隣人が通り過ぎたので、話しかけました。私がこの家で怪奇現象が起きていて、幽霊を目にする事を伝えると、隣人がどんな幽霊が現れるのかと聞いてきました。
私は人物像を説明すると、隣人は急に泣き出しました。女性の幽霊は彼の妻で、女の子は彼の孫娘だと言うのです。彼の妻はエイズで亡くなり、女の子は病気で亡くなったそうです。彼が言うには、妻はとても社交的で、おしゃべりな人だったと言います。私が見る女性そのものでした。
私は最初から、幽霊が家に憑いている訳ではないと思っていました。この家は、隣人の家族が所有している事から、何となく説明がついたと思います。
しかしながら、不気味な子供の泣き声や、他の出来事は今でも説明がつきません。隣人の妻と孫娘の霊が彷徨っているだけではなく、他にも何かあるように思います。また何かあったら投稿します。おやすみなさい。
