魔女の雫

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祖父母の庭の小さな女の子(アメリカ・マサチューセッツ)

 

garden

今週のお題「おじいちゃん・おばあちゃん」

祖父母の庭の小さな女の子

この話は私が幼いとき、マサチューセッツ州にある祖父母の家でのことです。この家は私の祖父が元軍用地にあった古いイギリス式の屋敷を購入したもので、母と兄弟はこの家で育ちました。この家では今回紹介する話以外にも複数の目撃情報があるのですが、今回は私が11歳の頃に起こった出来事について紹介します。

 

家と庭は高さ約6フィートの白いレンガの壁に囲まれていました。私の祖母はこの敷地の茂みの端に小さな菜園を持っていました。この菜園以外にはニーム菩提樹や果物がなる大きな木があり、私たちはその木に登るのが大好きでした。

 

午後6時頃で、外はまだ明るく、私はいとこと妹と一緒にかくれんぼをしていました。私が鬼で、いとこと妹を探す番になり、私はきっと彼らは茂みの後ろに隠れていると思い、茂みのほうを探しに行こうとすると、髪をおさげにした白いドレスを着た小さな女の子が、庭の後ろに向かって走っていました。妹だと思ったので、妹の名前を呼んで女の子を呼び止めようとしましたが、女の子は止まらず、菜園に向かって逃げ出しました。女の子を捕まえようと走っている女の子を追いかけたのですが、ちっとも女の子が止まってくれなかったので、私もだんだん腹が立ってきました。追い続けて数分後、女の子は走るのをやめて歩くようになりましたが、女の子の歩幅は私よりも大きく、私が走って追いかけても、常に私の3フィート先にいました。

 

突然、女の子はカリフラワー畑の真ん中で立ち止まり、私のほうに振り向きました。女の子は私の妹ではなく、とってもきれいな女の子だったので、とても驚きました。女の子の肌は抜けるように白く、美しかったのですが、白すぎる肌は逆に体調が悪いのではないかと思わせるほどでした。普段は私たち子供が道路を飛び出すのを防ぐため、庭の門は施錠されていたので、私は女の子は誰で、どうやって庭に入ったのか尋ねました。すると女の子は祖父母の家を指差すばかりで何も言わないのです。

 

Gardeners World

この時、叔母が出てきて、私たちに中に入るように呼ぶました。私は叔母に返事をするため、女の子に「すぐに戻るから、そこにいてね」と話しかけましたが、私が女の子のところに引き返すと、女の子は消えていました。近くにいないかと探しましたが、女の子を見つけることができません。きっと女の子は彼女しか知らない場所から抜け出て帰ってしまったのだ、と思うことにして、私は家の中に戻りました。叔母と母に女の子と庭であったことを話すと、叔母も子供の頃にも女の子に会っていたことがあり、女の子が遊びたいと誘ってきたことや、女の子が病気にかかっていることなどを教えてくれたことがあると私に話してくれました。またこの女の子の幽霊はマンゴーが好きで、時々マンゴーの木に座って、幼い叔母と彼女の兄弟が遊んでいるのを見ていたそうです。私の母親は、10代になる頃には女の子と会うのをやめてしまったと教えてくれました。

 

その話を聞くと急に私は怖くなり、もう女の子に二度と会いたくない、と母に話しました。面白いことに、私はそれ以来女の子にあったことはありません。しかし妹は何度か女の子に会い、彼女と一緒にかくれんぼをしたそうです。この女の子は私たちと遊ぶだけで、私たちを傷つけたり、怖がらせたりすることはけしてありませんでした。

 

妹は、13歳になると女の子と一緒に遊んだり会ったりするのをやめました。ほかに聞いてみると、いとこも幼いころに女の子に会い、一緒に遊んでいたそうです。私は祖父母が亡くなってから、この家に戻ったことがないので、女の子がまだそこにいるのかどうかはわかりません。

 

今、私が自分の子供たちを連れて行けば、子供は女の子に会うのでしょうか。