魔女の雫

世界の怖い話を紹介する怪談ブログです。 紹介しているお話は全て実話。眠れない長い夜にでもお楽しみください。またあなたの体験した怖い話を募集しています。投稿はwitch-shizuku@gmail.comまで。

バチェラーズグローブにて(アメリカ・イリノイ)

バチェラーズグローブにて

The graveyard shift

2004年10月15日、ガールフレンドが私の誕生日プレゼントの1つとして、私をバチェラーズ・グローブ墓地に連れて行く、というイベントを用意してくれました。私は超自然にはまっているので、とても興奮し、デジタルボイスレコーダーも買ってデジカメも用意し、準備、土曜の夜12:00頃に家を出ます。墓地までは1時間半ほど離れているので、できるだけ早く着いておきたかったのです。

 

到着すると、道を渡ったところにある駐車場に車を止め、道を渡って墓地のほうに向かいました。(そこ以外に車を止める場所がなく、どこか別の場所に駐車すると違反切符を切られ、レッカー移動されてしまうのです)ここから墓地まで歩いても、それほど遠くはありませんが、墓地の門に近づくにつれ、何か違和感を感じます。

 

レコーダーを回してみると、録音した音声は17秒から23秒程まで音が飛び続けてしまうようなので、とりあえず録音できる状態にして、その場においておき、代わりにたくさん写真を撮ることにします。その日は10度を下回る気温で、雨まで降ってきたため、急いで写真を撮りました。

graveyard

が、私たちがそこにいる間、なにか見られている、何かが私の首に息を吹きかけている、そんな感覚をずっと感じていました。もちろんこの晩にこの墓地に忍び込んだのは私たちだけです。20分ほどたったあと車に戻り、撮った写真やレコーダーの中身を聞くことにしました。

 

私は心臓が止まりそうになりました。レコードからは「出ていけ」とささやく声が聞こえるのです。ほかにも、私がガールフレンドに 「ここに写真を撮って」 と言っていると、からかうような「どうぞ、写真を撮ってください」という声がそのあとに入っていました。

 

しかし本当に恐ろしいことは、家に帰ってから起こり始めました。

 

Graveyard

私は健康で、普段は決して病気にかからないのですが、その夜はひどい咳と喉の痛みがあったのです。たとえ寒い中20分外にいたとしても、そんな風に風邪をひくなんて。翌朝、彼女が私の家に来た時はもっとひどい状態になっていました。39度くらいの熱が出て、下痢が続いており、痛みで動けないのです。

 

彼女がラップトップを持ってきたので、一緒に写真を見ることにしました。どうやら私たちは、たくさんの映してはいけないものをカメラに収めたようです。倒れた木のそばいる男の写真、花のようなものを持った女性、顔や白い霧がかかったような写真もたくさんありました。

Graveyard

さらにその後、事態は悪化します。約1カ月後、私たちは一緒にアパートに引っ越しましたが、2カ月後に交通事故に遭いました。その1カ月後、彼女は理由もなく失業し、私も失業してしました。いくら再就職のために面接をしても、仕事が見つからず、本当にその1年は不運でした。私たちはいつも病気にかかり、アパートにも問題があったため、わずか1年で居場所を失った私たちは、両親と同居しなければならず、結局仕事が見つかるまでに数カ月かかりました。

 

私はこのことはあの墓地に関係があると信じています。もう二度と行きません。それまでは呪いなど信じていませんでしたが、あの場所には、私たちが考える以上の何かがあるのです。二年経ち、いまは少し良くなりましたが、まだ完璧ではありません。あの墓地で録音した音声も写真もあるし、変な声もまだ聞こえます。

 

私はこの写真を人々に見せようと、何度か投稿サイトなどに載せてみようとしたのですが、なぜかうまく表示されません。私のようなホラー好きは決してあの場所に行ってはいけません。あの場所は絶対に出る場所だからです。