魔女の雫

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ダイアンの家(アメリカ・カリフォルニア)

Mexico

私は、親友のダイアンとは1980年、高校1年生の時に知り合いました。二人ともウィッティアに住んでいました。 ダイアンはコリマ・ロード近くのマービスタ・ストリートに住んでいて、その地域を知る人なら、そこで不気味なことがたくさんを起こっていることを知っているでしょう。つい最近、ウィッティアの渓谷地域のコリマ・ロードで、女性の遺体が発見されたという地元のニュースを聞いたことがあるかもしれません。

 

その女性はダウニーのコカ・コーラで働いていて、ちょうど離婚を申し出るところで数週間行方不明になったのです。4週間弱前に、渓谷の中でようやく彼女の死体が発見されました。 今のところ殺人犯は捕まっていませんが、彼女の夫が犯人だと見られており、彼女は彼との娘の親権を求める裁判を起こすつもりだったそうです。またそれだけでなく、彼女は職場のセクハラ事件についても証言しようとしていました...。

 

話を元に戻しましょう...。 ある日、ダイアンと私は学校をサボって彼女の家に行きました。彼女の両親はお金持ちで、彼女はとても素敵な家で暮らしていて、私はとても感激しました。まあ、中に入るまではですけどね。素敵な家具がたくさんあって、部屋も広いのですが、何かが気になるというか、なぜか神経質になってしまいました。なぜそう感じるかは分からないけれど、怖かったのです。

 

ダイアンがトイレに行こうとするので、私が行かないよう引き止めると、彼女は笑って、「どうしたの?」と言いました。言うまでもなく、私は彼女についてトイレに行きました。その後、私たちはモールに遊びに行きましたが、彼女は自分の家のことには全く触れませんでした。それから、高校以降も私たちは親友のままで、私はすっかり彼女の家族の一員になっていました。

 

ある夜、実際に彼女の家に泊まったことがありました。確か、1986年のことだったと思います。同じように不気味な感じはしましたが、何も起こらず、怖がることもなく一晩を過ごしました。それから数年後の1988年か1989年に、彼女の家でクリスマスを祝いました。その時、彼女の妹とその夫が別の部屋で話しているのを見かけたので、私もその会話に入ることにしました。彼らが笑っていたので、何がそんなにおかしいのかと私が尋ねると、彼らは「家の中の幽霊のことで笑っているんだよ」と言うのです。私は「何ですって!」と思わず言いました...。

 

彼らはさらに続け、家族全員が幽霊の気配を感じていたことや、最終的にはそれを実際に見ることになったことを話してくれました。 ダイアンは、一度それが自分のベッドに入ってきたことがあるそうです。誰かが一緒にベッドにいるように感じたけれど、彼女はてっきり酔っ払って帰宅した妹のナンシーだと思っていました。

 

その時、ダイアンは横向きに寝ていて、その人は彼女に自分の腕を乗せてきたと言うのです…。彼女は確認しましたが腕は見えませんでした、ただ、今だにその時の感覚を覚えているのです。そこで彼女はベッドから飛び降り、両親の部屋に駆け込みました。すると、両親もまた、廊下から自分たちの寝室を覗き込む誰かを見つけようと、たびたび真夜中に目を覚ましていたことを彼女に伝えたのです。彼らはそれが自分たちの部屋に入ることはないにしても、それに覗き込まれることは分かっていたそうです。

 

妹のナンシーは、ある夜、実際にそれを見たのです。彼女は、誰かが背後にいるように感じて目を覚ましました。彼女は寝返りを打って後ろを見たくなかったそうですが、泥棒かもしれないと無理やり寝返ってみると、そこには黒いフードを被った人物が立っていたのです。彼女は叫んでベッドから飛び出し、その人影を走り過ぎて両親の部屋に駆け込みました。

 

それから、彼女が再びそれを見ることになったのは、真昼間でした。彼女はある日の午後4時30分頃、ボーイフレンドと一緒に学校から帰って来ると、家の中に鍵を忘れてきたことに気づきます。彼らは開いている窓を見つけたので、彼が彼女を後ろから押し上げて、かつて倉庫だった空き部屋の窓から中へと入り始めました。彼女がほとんど侵入できた時、彼女が上を見上げると、あの黒いフードを被った人物がその部屋のすぐそばを歩いていたのです。彼女はボーイフレンドに彼女の体を早く引き戻すように叫んで、一旦外に出ると彼に事情を話し、それから母親が帰ってくるのを待ちました。

 

ある夜、ついにその「幽霊」が彼らの両親の寝室に入ってきました。それを見た母親が夫を起こそうと叫んだのですが、彼は起きようともしませんでした。彼女が爪で彼の顔を引っ掻いてみても、彼はまだ目を覚ましません。彼女がなんとか走って電気をつけると、それは消え去ったそうです。

 

私は、ダイアンの家族が最初からこのことを教えてくれなかったことに少し腹が立っていました。特にダイアンは、彼女の家を初めて訪れた日に私が怖がっていたことを知っていたくせに、何も言ってくれなかったからです。彼女は、多くの人がそこに行くと、決まって同じような不気味な気分になるので、それが何なのかは知っていたけれど、誰も怖がらせたくなかったのだと言いました。

 

結局、彼らはみんな引っ越してしまい、いとこたちがその家を継ぎました。いとこたちは自分たちの怪談を真剣に聞いていなかったので、ダイアンの話によると、そこに引っ越してからずっと大混乱に陥っているそうです。

 

実はこのダイアンの家に起きた不思議な現象の原因はわかっているのです。ある日、ダイアンの父親の友人がやってきて、彼らに「それをどうするんだ」と聞いたのだそうです...。それはメキシコの洞窟で発見された像のことで、その友人によれば、人々が生け贄を捧げる邪悪な神のようなものだと。

 

ダイアンの母親は、骨董屋でその像を見つけ、変わっていて気に入ったので買ったと言っていましたが、実はこの像が例となって家を歩き回っていたのです。ダイアンの家族はこの像が原因だとは思いもしなかったため、家を出て行くときにも像はそのまま置いて行ったのです。

 

それから、その地域(コリマ・ロード)について念のためにお知らせしますが、1998年のある真夜中に私が友人の家から帰宅途中、ちょうど丘の上に近づいたところで、UFOが道路の真上を飛び越えていきました。最初は、フロントガラスに反射しているのかと思ったのですが、私は街灯のない丘の上まで来ていましたから、辺りは真っ暗でした。UFOは腕の長さのテニスボールのように見え、ちょうど私の道を横切ってラ・ハブラ地区に向かってコリマ・ロードを越えて走り去りました。UFO、幽霊、殺人、都市伝説などは、コリマ・ロードの渓谷周辺ではよく知られているのです。

 

もしこの地域をご存知の方がいましたら、他にも何か話を教えてください。