魔女の雫

世界の怖い話を紹介する怪談ブログです。 紹介しているお話は全て実話。眠れない長い夜にでもお楽しみください。またあなたの体験した怖い話を募集しています。投稿はwitch-shizuku@gmail.comまで。

夢に導かれて(アメリカ・アリゾナ)

Dark Forest

2週間ほど前、私はある夢を見ました。夢の中で私と夫と娘の三人は、自分たちが購入した家にいました。しかし、なぜか私たちはその家を買いたくはなかったようです。私はその家の中庭で年配のご婦人と話していました。夢の中ですが、なぜか私は彼女が元気で素敵な女性だと知っていました。

 

しかし私がその家に引っ越してきたと説明すると、血相を変えて突然怒りだしたのです。彼女は怒り狂い、娘に松の木を投げてきたので、私は彼女に物を投げないように怒鳴り返しました。

 

その時ドアのベルが鳴り私が出ると、ドアの前に3人の男性がいて、私の携帯電話と家の鍵を持っていました。その家の側面はレンガと松の木で美しく装飾されていて、私は男性にどこで私の電話を拾ったのか尋ねると、彼らは「ブロックの下だ」と答えました。私の電話は壊れており、画面だけが無傷の状態でした。

 

私が携帯電話の電源を入れると、恐ろしい形相の老婦人の写真が画面に現れた瞬間、私は目が覚めました。そして次の夜も、また別の夢を見たのです。私たちは家を買いその家の寝室に横になっていると、目に見えない恐ろしいが何かが存在しているのを感じました。その瞬間にその何かは私に襲い掛かってきて、そして私は汗だくで目が覚めました。

 

2日後、夫が私を驚かせるためになんと住宅を購入しようとしていることを知りました。私は大反対し、彼に私が見た夢について話しました。次の数日間、私は情緒ある町として有名なある都市、フィーニックスに出かけ夢の中にあった家を探しに行きました。

 

もともと建築が大好きなの私は夢中で70軒以上の家を調べましたが、例の夢に出てきた家は見つかりませんでした。ある日あきらめずに家を探していると、私は迷子になってしまいました。道ぞいに下っていくと段差があったので、車の速度を落としふと右側を見ると、空き地の真ん中に座って猫をなでている老婦人がいました。

 

私はすぐに、「ああ、彼女はホームレスなのね。どうして彼女は泥でぐしゃぐしゃの空地の真ん中に座っているのかしら?」と思いました。左側を見ると美しいピンク色の廃墟となったビクトリア朝の家があり、「すごい!」「フィーニックスの真ん中にあるビクトリア朝の家だ!」と感激しました。

 

売りに出されているのかどうかはわかりませんでしたが、門には鍵がかかっていたので、私は思わず門を乗り越えて入りました。家の脇を下っていくと、松とレンガの散歩道があり、ドアに着いたとたん、何ともいえない不安な気持ちになりました。急に自分が見た夢を思い出せなくなり、気持ちが悪くなって怖くなりました。

 

家に向かって「わかったよ、もう行くわよ。きれいだな~と思って見に来ただけよ。」と伝え、庭の外へ走って逃げました。通りの向こう側の空き地の隣に、夢と同じく3人の男性がいたので私は彼らにこの家について知っているか尋ねたところ、「20年以上空っぽだ」と彼らは答えました。次いで私はあの家が売りに出されているかどうか尋ねましたが答えはノーでした。一人の老人がこの辺りに住んでいて、時々「立ち入り禁止」の看板を掛けるために家に来るというのです。

 

私はポストに、この家が気になっていることと、自分が経験した出来事について話をしたいので、電話がほしいという内容の手紙を残して帰りました。その日、私は母からその家を離れるよう連絡をもらいました。私は娘を連れて行って携帯で何枚か写真を撮りました。

 

そして、その写真をパソコンに送信したのですが、その写真を見ると2階の窓に女性が写っているではありませんか。あの、夢の女性です。もちろん、夜寝るときはそのことで頭がいっぱいでした。

 

そして次の夢で、私はピンクのビクトリア朝の家にいて、長い髪のあの老婦人につきまとわれたのです。彼女は「また来週ね」と何度も何度も繰り返していました。そして、私は目を覚ましました。

 

いったい、来週はどうなってしまうのでしょう。