魔女の雫

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幽霊ジェリー(アメリカ・コロラド)

ghosts


私の人生には多くの奇妙な出会いがありましたが、その中でも最も奇妙だったのは迷惑な幽霊、ジェリーとの出会いでした。幻覚や悪夢を見たり、嫌な予感がするようになったのも、すべて彼が原因です。私は彼を無視するようにしていました。どうすればいいのか、よくわからなかったからです…。ここでは、この2週間で起こった2つの出来事についてお話しします。

 

私は、夜遅くに帰宅したときは、遅くまで外出していたことを家族に知られたくなくて、ライトもつけずに静かに階段を降りるようにしていました。家の地下室は、浴室と洗濯室に続く右側の廊下があり、そこはいつも明かりがついていましたが、センサーが感知しない場所にいたのにもかかわらず、私の方へライトが照らされているときがあったのです。

 

二回ほど、その廊下の奥から私の方にジェリーの影が伸びているのを見たことがありますが、私が近づいてみるとそこには誰もいませんでした。洗濯機と乾燥機、そして右手にバスルームがあるだけのとても狭い部屋です。もう一つ物入れがあるのですが、そこではずっと前に失くしたと思っていたものが見つかりました。いつもベッドのそばに置いていて、停電の時以外には使うこともなく、どこにも持って行かっていなかった懐中電灯でした。一体どうやってそこに移動したのかが不思議でしかありません。

 

トイレに入って鏡を見ていたら、後ろのドアから急いで出て行く人影が見えた時も、急いで確認しに行ったのですが、誰もいませんでした。急いで振り向いてみても、誰もいません。廊下を走って戻ったりもしてみましたが、やはり誰もいない。しかし、テレビではさっきまで「アメリカの指名手配人」というドラマがついていたのに、突然画面に血まみれの顔が映し出され、その小さな黒い目が私を見つめていたこともありました。

 

そしてまたすぐに、画面は別のショー番組に切り替わりました。こんな感じで、ジェリーは確かに迷惑なお化けでした。しかし、それだけではありません。私が急に振り向くと、彼の影が玄関ホールの上から私を見下ろしていました。彼はすぐに向きを変えて左に移動しましたが、そこから逃れる唯一の道は暖房ダクトです。私はそこに急いで降りてみたのですが...何もありませんでした。

 

次は、それから一週間後、私が友人と電話で話していた時のことです。彼女が話していると、突然、誰かが二階の電話に出る音が聞こえました。その後、電話越しに突然ジェリーの声が耳に入ってきたのです。”グウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ......" と。それを聞いた私は叫びそうになりました。

 

そして一番怖かったのは、友人のステファニーにはそれが聞こえていなかったことです。私は彼女に言おうとしましたが、彼女が何も言わなかったので我慢しました。彼女が私だと思っていたのか、それとも全く聞こえなかったかのか、私にはわかりません。コードレス電話だったので、私はすぐに二階に駆け上がり部屋を睨みつけました。「誰かいるの?」と私は尋ねると「えっと・・・いないよ?」とステファニーが答えるだけでした。

 

最後になりましたが、私はジェリーからの返事を期待して、バスルームの秘密の物入れにもう一枚の紙とペンを置いていきました。私は「返事して!」と書き出しました。「下に返事を書くか、書かないなら家から出て行け!」とも書きました。しかし、私が唯一見たのは、線と点の変な模様だけでした。

 

それは特に何か意味のある模様ではありませんが、私が描いたのではないことだけは確かです。この幽霊を追跡する中で、私はある小さなことに気づきました。それは、母がいつも物を失くしているということです。ジェリーのせいなのかなと思うことがよくあります。

 

あらゆる手を尽くしたと思っていますが、私はいまだにジェリーの存在を証明できていません。 私は自分が見たものをわかっているし、私の家でのジェリーの存在を否定しませんが、本名もまだ確認していないし、彼が一体誰なのかも分からないのです。

 

試してみようと思ったのは、ビデオカメラを使って彼を撮影するか、テープレコーダーを使って異常な音の痕跡を探してみるかということくらいです。私はジェリーが話すのを聞いたことがありませんが、ある程度知性を持っていると信じていますし、明らかに私を弄んでいると感じています。次に何かあった時は、出来れば何かしらの証拠をつかむつもりです...。