魔女の雫

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祖母の約束と女の子の霊(アイルランド)

Grandmother

私が16歳の時、95歳の祖母が病気になりました。私は学校を辞めて、祖母の面倒を見る事にしました。私の両親は、私が幼い頃に他界した為、両親の事は覚えていません。物心がついた頃から、私と、弟と、祖母が家族でした。

 

ある夜、私と祖母は夜遅くまで病室で話をしていました。私が祖母に「おばあちゃんが死んでしまったら、私はどうしていいか分からない。」と不安を打ち明けました。祖母は私の親友でもありました。「先に死んだ方は、絶対に戻ってきて、大丈夫だと伝えに来る事」と、祖母が私の手を握っている間、二人で約束を交わしました。その日から2か月、祖母は帰らぬ人となりました。

 

祖母が亡くなってから数か月が経った頃、いくら約束しても、亡くなった人が会いに来る訳がないと諦めていました。友人が弟と私の家に遊びに来ていた時の事です。新しく携帯を買った友達は、使い方が分からず、私に初期設定をして欲しいと携帯を手渡してきました。

 

メニュー画面をいじっていると、突然電話が掛かってきました。知っている電話番号だったのですぐに出たのですが、返事がありません。電話を切った後、その番号から電話が掛かってくるなど、あり得ない事だと気が付きました。なぜなら、私がその携帯を持っていたからです。するとまた電話が鳴りました。番号は01232-721784・・・私の祖母の電話番号です。

 

祖母の電話は、亡くなる数週間前に解約してありました。祖母が約束を守る為に電話をかけてきたのだと思います。

 

話は変わりますが、数か月前、私は呪われたホテルのテレビ番組を見ていました。その番組で1900年代に、母親にホテルに置き去りにされた女の子の話が紹介されていました。その女の子はホテルの外にある小川か何かで溺死し、その子の幽霊が女性が宿泊している部屋に現れるという内容です。実際に幽霊をみた人は、女の子が「ママ」と呼びながら現れると証言していました。

 

その夜から数週間、私はその女の子の事を夢で見る様になりました。彼女は私の事を「ママ」と呼び叫んでいるのに、私は彼女に近づく事が出来ないのです。数週間後、私は具合が悪くなり病院に行きました。医者から妊娠5カ月だと告げられました。私は生涯妊娠する事は出来ないと言われていたので、とても驚きました。今でも、私と赤ちゃんは元気にしています。不思議な経験だったので、この話も共有しようと思いました。